おつかれさまです。ココロコデザイナーのAです。
今回はココロコのスタッフからの要望があったので【初心者向け】のイラレで使える時短テクニック3選をお送りしたいと思います。
※イラレとはアドビ(Adobe)社が出している描画アプリ「イラストレーター」の通称です。
本来は絵を描くためのアプリなのですが、使い勝手の良さから主にデザイン作業に使用されて
おり、世の中の多くの平面デザインがこのイラレで作られています。
今回は、ばりばりイラレを使いこなしているデザイナーさんよりも、「たまにデザインの修正や変更でイラレを使うけれど詳しい使い方はよく知らない」というような人が知っていれば作業が少し楽になる機能や使い方をご紹介します。
(※Illustrator2021準拠で解説しています)
【イラレで使える時短テクニックその1】
◆共通選択(塗り・線)
「過去に作ったチラシのパーツの色を今年用に変えたい」なんて時に便利なのが【共通選択】機能です。
選択ツールでパーツを一つ選択した状態で画面上のメニューバー「選択」→「共通」→「カラー(塗り)」を選びます。
すると同じ色のパーツが同時に選択状態になるので、まとめて色変更ができるようになります。
共通選択には「塗りと線」や「線幅」など選ぶ項目がいくつかありますので、色や線の太さを一気に変えてしまいたい時に便利です。
また、変わった使い方として「黒色(K100%)」のパーツで共通選択をかけると画面上では黒に見えるのに黒色になっていない(K98%など)ような箇所が選択されずに残るので色設定の間違いを見つけるのにも使えます。
【イラレで使える時短テクニックその2】
◆個別に変形
「濃い色に変えると絵柄に圧迫感が出てしまうため、大きさを小さくしたい」という事も
デザインの修正や変更の際にはよくあります。
大きさを変える時に通常使うのは「拡大・縮小」ツールや、パーツを選んだ時に角に表示される「バウンディングボックス」ですが、パーツを複数選んでいる時に使用すると、対角線を基準にして位置がズレてしまいます。
同じ密度で変えるならそれでよいのですが、個々のパーツの位置を保ったままそれぞれ拡大・縮小するのが「個別に変形」機能です。
「共通選択」などを使用して複数のパーツを選択している状態で画面上のメニューバー「オブジェクト」→「変形」→「個別に変形」を選びます。
するとオプション画面が出てきますので、拡大したい割合を設定して「OK」を押すと
個々のパーツの位置を保ったままサイズの変更ができます。
オプションには、大きさの他にも移動距離や角度の変更や、ランダムに変更する機能もありますので
どういう効果になるか色々数値やチェックを変えて試してみると良いかと思います。
【イラレで使える時短テクニックその3】
◆不要なパスを削除
イラレの操作に慣れていないうちは、作業中のクリックで不要なパスの点や文字入力の点などが知らず知らずのうちにデータに残ってしまうことがあります。
画面上では見えないので一見問題ないように思えますが、データをプリントしたりWEBで使用するために書き出したりすると画像の外に余白が残ってしまいます。
また文字の点は、別のPCでデータを見た時にフォントのエラーが出る事もあるのでそのような不要な点ができてしまったら削除した方が良いでしょう。
ですが前述のとおり、選択しない限り画面上では見えませんので、削除には「不要なパスを削除」機能を使うと便利です。
操作方法は、画面上のメニューバーから「オブジェクト」→「パス」→「パスの削除」を選びます。
すると削除する対象を選ぶオプションが出てきますので「OK」を押して実行しましょう。
ペンツールでクリックしてしまった点(孤立点)、色も線もない透明なパーツ(塗りのないオブジェクト)、文字ツールでクリックして文字を入力していない点(空のテキストパス)などが自動で削除されます。
【まとめ】
以上、イラレ初心者向けの時短につながる便利な機能を3つご紹介しました。
サンプルの画像のようなデータならグループ化や星のマークのシンボル化などではじめから後で修正のしやすいデータで作っておく方が良いのですが、業務の引継ぎなどで元のデータは他の人が作成している場合や、イラレのバージョンが変わった為にレイヤーの構造がリセットされている事も稀にありますのでそんな時の作業に少しでも役に立ちましたら幸いです。